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新谷かおる「RAISE」第一巻

今月のアワーズでの50ページRAISEが良かったので、買ってみた。爆撃機に乗り込む懲罰部隊のお話? いや〜、面白い。重爆撃機乗りの話って自体が珍しいし、ストーリーの組み立てが非常に上手い。絵が好みじゃなかったのでこれまで買わなかったんだけど、さすが重鎮。読ませてくれます。爆撃機というと、爆弾を落とされる側の視線ばかり見てきていたので新鮮だなぁ。爆撃機が受ける地上空中からの攻撃も苛烈を極めて、いつも生きるか死ぬかの瀬戸際なんですな。撃たれてオイルを吹いて、それでもなんとか帰還する様子とか、力なく空中分解する様子とか、累積したダメージによる着陸失敗で炎上する様とか、すげえクル。爆撃している様子を上から俯瞰した画とかがあるんだけど、それを見たときは、そこまで死線をくぐり抜けてきてようやく仕事を果たし、打ち落とされないよう攻撃をかいくぐりつつさっさと逃げ切らなきゃいけない乗務員の焦り怯える気持ちと、爆弾を落とされ甚大なる被害を被った生身の人間たちの気持ちと、それを止めることが出来なかった防衛飛行部隊や地上高射砲部隊の気持ちの三者が一気に僕になだれ込んで来ちゃった。
B-17重爆撃機の描写は、今連載中のより、この第一巻の方が良い。今連載中の方は描きがこなれてしまって、逆に重爆撃機が持つ強大さ重厚さが無くなって、ただの線になってる。金属でもたわむ重さの表現は、この一巻の方が伝わってくる。