20090630雨のち曇り

梅雨もそろそろ終わりなのだろうか。激しい雨。前半があまり降らなかったので実感が湧かないが、季節は確実に進んでいく。今日で6月も終わり、1年も半分が過ぎ去った。僕は腰を落ち着けることも出来ず、ただ右往左往するばかり。それでいながら、ふっと気付くといつもと同じ場所に居るのだから、どうしようもない。
会社の子が一人辞めた。大きなおなかを両手で抱え、幸せそうにはにかんだ笑顔を振りまいて、バイバイと去っていった。この部署には3ヶ月ほどしか居らず、しかも人数の多い所なのでほとんど話もしなかったが、そんな姿を見ると思わず涙ぐんでしまう。この職業は、幸せそうに去っていく女の子を見送ることが多い。店にいたときはそれこそみんなが家族のように知り合ったメンバーだから尚更だ。彼女たちのその先を追うことも少ないのもあるのかもしれない。幸せ一杯で止まったままの時計。
振り返って見ると自分は何も変わらず、ここに居る。ただ肉体は着実に朽ちていき、精神は狂気へと近づく。物事が変わらないのは苦痛だが、沈滞し腐っていく自分がたまらなく壮快に思える。髪が伸びた。後ろ髪がうざい。散髪に行ったときにあまり刈り込まなかった理髪師に呪詛を吐く。鏡を覗き込むと、沈鬱とした気力のない顔の、力ない細い目が虚ろに澱む。ベットに倒れ込んでも、ベットに溶け込むことが出来ない。椅子に胡座をかき、酷い猫背でキーボードを叩く。骨がギシギシと軋む。髪を掻き乱す。
そうして頭を抱え込んだまま、気付けば時間ばかりが過ぎていた。