瀧浪貞子「女性天皇」 集英社新書

推古から孝謙までの女性天皇とその背後を説明。人物的にはそれほど掘り下げられていないが、その時代の女性天皇というものを冷静な視点で見ている。筆者の持つ古代の女性天皇像も妥当で納得性が高い。しかしそれ以上に時代の要請と個々の個性によって変わってきたものこそ、日本の独自性だとの思いも強くした。2日くらいですぐ読めてしまうお手軽さも良。