NHKラジオ朝いちばん 健康ライフ「なでしこジャパン 強さの秘密」を聞いて

podcastにて聴取。(http://www.nhk.or.jp/r-asa/life.html)
西別府病院スポーツ医学センターセンター長松田貴雄氏による「なでしこジャパン 強さの秘密」と題して、10代後半の女性アスリートの強化についてのトーク。松田貴雄氏はU-17サッカー女子日本代表のチームドクターをしていた際の、意外な発見について。主として、成長期である10代後半女性のアスリートの、健康における問題と対策を述べられていた。
詳細は放送を聞いてもらいたい。
1つは貧血の問題。体格も良く意識も高いトップの女性アスリートが、なぜかパフォーマンスが落ちてしまうという問題に直面。原因は貧血による赤血球の不足→筋肉に送る酸素不足。通常、体格の良い若い女性ならば起きない問題だが、調べると、アスリートが必要な筋肉を作る際に鉄分を失ってしまい貧血に襲われるという、意外な関連が出てきたという。調べてみると、こういった症状の女性は多く、また鉄分については、食事で全て補うことは難しく、サプリメントで補うことで解決をみたとのこと。そして今では、それは10代後半のアスリートでは当然の対応となってきているとのこと。
2つめは、水分の不足。動体視力を維持し続けるためには、体内の水分が枯渇しないことが大切とのこと。目の体力の問題。選手達は、試合中はもちろん、試合前にも500ml〜1,500mlを取って、脱水が起きないようにしているとのこと。また、カロリーを消費する際に水分が出てくるので、事前の適切なカロリー取得も大切とのこと。
私が良く見るのは、スポーツもだけど、ダンスをする女性も良く見る。丁度、身体をつくる時期の子たちも多いので、それを預かる人や親には、やはり医学的な知見を持った上で、彼女たちを育てて欲しいと思っている。とくにダンスに関しては、そのあたりの「身体をどうつくるか」という点まで気にかけている先生は少なく、子どもたちが腰を悪くしたり、筋力の不足から怪我をしたりすることを多く見る。指導する側としては、常に医学的な視点と知識を持って成長するこどもたちにあたって欲しいなと思っていただけに、今回のpodcastはとてもいい勉強になった。