藤田達生「秀吉と海賊大名 - 海から見た戦国終焉」(中公新書)

前回読んだ北島万次「秀吉の朝鮮侵略と民衆」(岩波新書)で、来島通総の死に様から戦国期の日本の海賊に興味が出たので手に取った1冊。
瀬戸内の海賊組織とそれを取り巻く状態、歴史を流れに沿って説明。とくに、歴史的な流れの説明が強い。
村上一族および当地の大名河野氏と、近隣の大大名、毛利氏・長宗我部氏・織田信長から派生した豊臣秀吉とのやりとりの歴史と関係性がとても興味深い。
戦国期の終焉と友に海賊たちも丘にあげられる事になるのだけど、その契機と言われる「賊船禁止令」の著者独自の視点も面白かった。
この本を読んで、大体の流れも掴めたので満足。
個人的には、主として来島兄弟について書かれたものも読みたいな。探してみようっと。