中村元 三枝充悳「バウッダ[佛教]」 講談社学術文庫

初期仏教から大乗仏教そして密教と、その思想体系を段階段階で冷静な目で見ている。これを読んで思想としての仏典にも興味が出てきた。先日読んだ中公文庫の井筒俊彦イスラーム思想史 何がコーランの思想を生み出したのか」と併せて読むととてもいい。人間そのものをどう捉えるのかという点にも、本書を読んでさらに興味が出てきた。ここを出発点に色々手を広げられるということでも、良書。