碇石や墨蹟やコンテナ陶磁など、普段は気にもとめないようなものからアジア交流の歴史に迫っていく観点が面白い。そしてそれが歴史を研究するおもしろさなんだろうなあと思わされる。教科書に結論だけが書かれる「歴史」ではなく、真実に迫るための歴史を見ることが出来る。おすすめ。
この本を読んだ直後に福岡市立博物館の常設展をたまたま訪れたのだけど、これに関連したものが展示されていて、より理解を深めることも出来た。
- 第1章 海域アジアの碇石航路誌(小川光彦)
- 第2章 「板渡の墨蹟」と日宋貿易(榎本渉)
- 第3章 海域アジアの貿易陶磁とコンテナ陶磁(向井亙)
- 第4章 アジアの海を渡った龍泉青磁(森達也)
- 第5章 銀と銅銭のアジア海道(四日市康博)
- 第6章 対談「モノから見た海域アジア交流と日本」〔インタヴュアー〕四日市康博
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