FMシアター「思い出さずに忘れずに」感想

2012年12月1日放送
作:飯野陽子 音楽:長生淳 演出:木村明広 技術:西田俊和 音響効果:林幸夫
出演:片岡礼子 津嘉山正種 岩崎ひろし 江良潤 高瀬哲朗 峯村淳二 稲葉菜月
あらすじ → FMシアター 2012年 放送済みの作品 : NHKオーディオドラマ
敬語でやりとりする娘父の関係性。ほぼ、娘と父との会話で終始。
片岡礼子さんも津嘉山正種さんもとても良い声。特に片岡礼子さんの声は昔から好きで、オーディオドラマに出演するときはいつも楽しみにしている。しゃべり方というか、言葉の発し方やリズムが好きなんだよなあ。今回は割と低い声が多かったが、やはり聞いていてとても魅力的な声や言葉。そして相手の津嘉山正種さんの声もとても気持ちが良い。ふたりの良い声が聴けるのが本作の一番の魅力。
ただ、登場人物の台詞はいまいちに感じた。心にすっと入ってくる「言葉」ではなかった。印象的な台詞がなかったなあ。脚本かなあ。言葉の選定に不満あり。上っ面っぽくて、登場人物の言葉として軽いなあとか。
それでいながら役者の声がすごく良くて心地良いから、なんか逆にモゾモゾしたりもした。
主人公の娘の心情はとても共感。ストーリーの主もこちらにある。父親は、、、いい人でストーリー上も重要な役割を演じるんだけど、最終的にもやっぱりダメな人(逃げる人)で、こちらもそのダメさも含めて良いなと。
惜しいな。惜しいな。やりとりする言葉の選定がもうちょっと良ければなー、とか無責任に思ってしまった。
でも、片岡礼子さんの声の演技もっと聞きたい。本当に魅力的。ずっと聞いていたいな。