もののけ姫

何度目かのもののけ姫。確かに思想に走った宮崎駿作品は面白くない。ただ、この作品は思春期に出会った作品であり、アニメイトやらニュータイプやらのアニメ雑誌を熱心に購入していた時期に見た作品である。そのアニメ雑誌では(アニメ雑誌であるのに)高尚な思索が行われ、歴史での対比が行われ、文化系の人々の思考が載っていた。
その余波で、結局かなりの時間が経った今でもこの作品が好きだったりする。作品として楽しいかと言えば楽しくないのだけど、自分の経験と、経験から捕らえた世界観がどうにも僕を離さない。結局は、この先にあるものよりも、自分の世界を作り上げたものにすがってしまうのかと、ちょっと寂しくなったりもした。
どうしようもないことなのだけどね。