一回転

先輩の運転する車に乗って、夜間工作(賃金不払い)をしてたのです。坂を下り十字路にさしかかったとき、前を走る軽自動車がいきなり事故りました。相手の一時停止違反。車の後ろ横にぼっこり当てられ、目の前で車が空中で舞ってました。仰天です。目の前で車が回転するのを初めて見ました。当てられた車は真っ逆さまで着地。瞬間、さすがにすぐには動けませんでした。車を脇に止め、先輩と一緒に被害車両に近寄ります。真っ逆さまの車の中、「出して」と言う風に中年の女性が窓をたたいています。車両の反対側は凹ってたんですが、運転手側はそのままだったのでドアを開けることが出来ました。彼女は一見怪我はないようでしたが、突然のことにへたり込んでいました。声をかけ、親類に連絡するよう伝え、車両から離れさせます。んで、警察に携帯から電話。なかなか場所を告げられず、もどかしい気分。焦ってたんでしょう。しばらく話すと「わかりました」と切られる。先輩と二人一緒に警察に電話をしていたようで、焦って無駄しまくり。加害車両は若い女性が二人乗っていたんですが、オタオタするばかりで手助けすらする様子なし。かなり寒かったので、先輩とともに被害者の方にジャケットを貸し、救急車を呼ぶのを土地勘の深い先輩に任せ、自分は交通整理に。交差点なので次から次に車がやってきます。アホな男が俺にクレーム付けてきました。知るか。救急車も警察車両もなかなか来ず、シャツ一枚では凍えるほど寒い。そしてどんどん車が来る。2人で回すのは非常にきつかった。ようやく救急車が到着。隊員の二人が走り寄ります。一人は被害者に。一人は車両確認に。車両からガソリン漏れなどはないようで、被害者を救急車に搬入。病院へ。所轄の近所の警官が私服で駆けつけてきました。そして交通整理に加わる。警察車両ははそれからしばらくした後に到着。事故処理用の大型車両1台にパトカー1台。先輩や加害者に事情聴取を始めます。その間、ずっと自分は交通整理。やがて先輩が近づいてきて「もう、行って良いそうだよ」と言われたので、撤収。お客様のもとに向かいました。
お客様訪問終了後、マクドナルドで別の先輩と合流。興奮冷めやらずで、手がブルブル腰ガクガクだったり。振り返ると、被害者が無事で良かったってのがまず第一。人間がぐちゃぐちゃになってる様子とかって、絶対見たくない。トラウマになる。自分勝手な意見だけど、その点が本当に良かった。そして問題は、明日、警察の事情聴取が別途にあるかどうか。師走の糞忙しいときに警察に出頭して数時間も潰せないよ・・・。
いや〜、でも、目の前で車が実際にぐるんぐるん回る様子を見たのは、初めての体験だ。ああなりたくないなと、つくづく思った夜でした。