熊本県立美術館「美術館コレクションⅠ」

連休だったので、県立美術館へ。
オードリー・ヘップバーン展もやっていたが、県立博物館収蔵品のコレクション展示をやっていたので、そちらを見る。
連休中だが人も少なく、ゆっくりじっくり見ることができた。
前半は細川家由来の文物。あらためて陣笠とか陣太鼓等を説明文とともに鑑賞するのも新鮮でよかった。
蒔絵の美しさやデザインも良かった。真似したいなとか思うが、こちらは撮影禁止であった。
いちばんガッツリ見たのは「阿蘇下野狩図屏風」。18世紀に描かれた矢野派の屏風絵なのだが、登場する人物たちや馬たちの表情が面白く、双眼鏡を使って一つ一つ楽しみながら見た。桜の花の描写で、白の中に赤い花びらが描かれていて、近くで火が起きていたりもしたので(巻狩に伴う野焼き)、桜の花が燃えてる描写なのかなとも思ったが、燃えてないところでもその描き方になっており、桜のピンクをあらわす描き方なのかなとか思った。あと、この屏風絵の題材となっている阿蘇宮司家による下野狩が、あの有名な源頼朝の富士の巻狩の手本となっている説が解説に書いてあり、そうなんだと興味深かった。
能面もじっくり見た。かなり細かい細工や彫りがあり、興味深かった。
中盤は熊本の工芸と近代絵画。
刀は、いつもよくわからんなと思いつつ見ている。違う人物による同田貫が2本ほど展示されていたのと、本来太刀として作られていたものが「折返」というもので打刀にしている来国行の「折返銘国行」というのも面白かった。
あとは熊本の各地の焼き物の特徴もわかやすく解説されていたのが良かった。
最後は近現代洋画と西洋絵画。ほえーと見ながら、目を楽しませた。こういう見方ができるのが絵画の面白さですよね。
今回も双眼鏡が大活躍。PENTAX PapilioIIはマクロでも遠くからでもよく見えるので、本当におすすめ。
美術館を出ると、ふわっと花の香。ツツジかな。とても良い気持ちになった